【アメリカの雇用統計について】
昔からこのアメリカの雇用統計は、
金融市場では一大イベントとなっていますね。
なぜ雇用統計は重要なのでしょう
雇用統計って具体的に何を指すのでしょう
デュアル・マンデート(Dual Mandate)と呼ばれるものがあります。
これは、アメリカ合衆国において、
連邦準備制度理事会(FRB)と連邦公開市場委員会(FOMC)に、
金融政策の運営に課せられている法的使命のことをいいます。
これは、1946年の雇用法に原点を持ち、
1977年の連邦準備改革法において、
「最大限の雇用」と「物価安定」が二つの使命として
最初に定められました。
つまり米国の金融政策の動向を見る上で、
「雇用と物価」という2点が注目されるのです。
特にこの雇用というのは、
企業活動と密接に関係があり、
更には個人の消費動向にも影響を与えるので、
特に注目が集められています。
多くの人が職に就き、
給与水準が上がっていけば、個人の消費動向にはプラスに作用します。
給与の上昇と消費の拡大は、
物価に対しても良いインフレを引き起こすことが期待されます。
そういう意味で、
雇用統計というのは米国の経済動向を見る上で、多くの人が注目をしています。
雇用統計って具体的に?
アメリカの雇用統計は前月分が翌月の第1金曜日に発表されます。
この日の東京時間21時30分に発表がされる労働関連指標のことを
雇用統計といいます。
「非農業部門雇用者数変化」
と
「失業率」の2つはいつでも注目がされます。
この2つは非常に注目度も高いため、
「【米国】雇用統計 - 経済指標」では、
この「非農業部門雇用者数変化」と「失業率」の
過去からの推移がまとめられています。
ただ、他の雇用関連指標も、
物価動向に敏感になっています。
平均時給の拡大は、所得拡大を意味するので、
最近は注目がされています。
1つの見方としては、
非農業部門雇用者数変化が増えていたとしても、
その増加の多くが「政府による雇用での増加」の場合は、
民間企業の雇用が拡大していないという見方につながり、
米国経済の先行きに不透明感が広がるケースがあります。
結局、この雇用統計は雇用に関するいろいろな数値が発表されるため、
その人やマーケットの状況によって解釈がさまざまになります。
自分なりの解釈で他のマーケット参加者が
気が付かないような見方を見つけることができれば、
他のマーケット参加者よりも優位性を持って、
マーケットの方向を読むことができます。
アメリカの雇用統計が世界を動かすので
今後も着目していきたいものです。